2026.03.26
【CFOインタビュー】「配当×優待」で実感できる投資価値を。継続性と納得感を重視した還元戦略
当社は2025年9月に株主優待制度を新たに導入しました。その狙いは、短期的な株価対策ではなく、株主の皆様にとっての配当・株価成長・優待を含めた総合的な投資価値を中長期で高めていくことにあります。
安定配当を継続してきた中で、なぜこのタイミングで優待制度を導入したのか。その背景にある考え方や制度設計のポイント、今後の株主との向き合い方について、CFOの岩渕に聞きました。

取締役
岩渕 桂太
安定配当に「優待」をプラス。中長期保有の魅力を高める
ーー安定配当を続けてきた中で、今回、株主優待を導入した狙いを教えてください。
端的に申し上げると株主総利回り(TSR)の向上を意識し、成長による『キャピタルゲイン』と、配当・優待による『インカムゲイン』の両面から、投資価値を最大化させる方針を明確にいたしました。
当社はこれまで、株主資本配当率(DOE)3%程度を目安とした安定的かつ継続的な配当を続けてきました。一方で、それ以外の還元策も含めた株価対策は経営の重要事項であり、より株主の皆様へ向けて投資価値を高めていくことが重要だと考えています。
そこで今回、配当という直接的な還元に加え、株主優待制度を導入しました。中長期で保有し続ける魅力を高めると同時に、当社の事業や経営の考え方への理解・関心を深めていただくことが、その狙いです。
また、IR戦略として売買出来高の向上や株主数の拡大も意識しています。こうした取り組みを通じて、適正な時価総額形成と中長期的な企業価値向上につなげていきたいと考えています。

ーー優待として「VJAギフトカード」を選ばれた理由は何でしょうか。
最も重視したのは、株主の皆様が一番メリットを感じられるかどうかという点です。当社は、インターネットを主軸にパフォーマンスマーケティング事業とメディア事業を運営していますが、自社で広く提供できる有形商材を持っているわけではありません。だからこそ、利便性が高く現金価値に近いVJAギフトカードを選択しました。株主の皆様にとって、実質的な利回りの向上を、分かりやすく感じていただける優待だと考えています。

取締役会で議論を尽くした「継続性」と「納得感」
ーー制度設計にあたって、最も重要視したポイントを教えてください。
「安定的に、継続できる制度であること」です。
優待制度は、導入すること自体が目的ではありません。株主の皆様との信頼関係を築くための重要な施策だからこそ、安易な変更や廃止で期待を裏切ることがあってはならないと考えています。
取締役会では他社事例も参考にしながら、コストと還元のバランス、長期保有の促進につながるかどうかを中心に議論を重ねました。シミュレーションを繰り返しながら、「無理なく続けられる」「納得して保有していただける」制度設計にしています。

ーーリリースのタイミングや権利確定月にも、戦略的な意図があるのでしょうか。
はい。当社の配当権利確定は期末決算月の9月に一度ですが、上半期の3月・9月の年2回の優待を組み合わせることで、年間を通じた投資検討タイミングや株価変動(ボラティリティ)の抑制を意識しました。「いつ保有していても安心できる」「どのタイミングで投資してもメリットがある」。そう感じていただける状態をつくることが、株式の流動性向上や株価の形成につながると考えています。それは将来的な成長投資や経営の安定性という「攻めと守り」の両面で、長期的な会社の成長を支える土台になると考えています。
対話を通じて「投資の納得感」を提供し続ける
ーー今後、株主との関係性をどのように築いていきますか。
単に株を保有していただくだけでなく、「成長を期待して応援していただける株主」を増やしていきたいと考えています。そのためには、決算数値だけでなく、事業の方向性や経営の考え方を、より分かりやすく丁寧にお伝えしていくことが欠かせません。
今後は、個人投資家向けセミナーの開催やIRサイトの情報拡充、SNSでの発信など、対話の機会を積極的に増やしていきます。一方通行の開示ではなく、双方向のコミュニケーションを重視したIR活動を展開していきます。

ーー最後に、株主・投資家の皆様へのメッセージをお願いします。
投資をしていただくことは、当社の未来に期待し、共に歩むパートナーになっていただくことだと考えています。数ある企業の中から当社を信じて選んでいただいた。その重みをしっかりと受け止め、事業成長と還元の両面で結果を出していくことが、株主・投資家の皆様に対する私たちの責任です。
またIRを通じて、事業の考え方や進捗を丁寧にお伝えし、「なぜこの会社に投資しているのか」を納得していただける状態をつくることも、大切な役割だと考えています。今回の株主優待制度を含めた取り組みが、「この株を買ってよかった」「これからも持ち続けたい」と感じていただける理由の一つになれば幸いです。
皆様に「このタイミングで投資して本当によかった」と思っていただけるよう、これからも企業価値の最大化に全力で取り組んでまいります。