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“一括資料請求をやめた”塾比較サイト「塾シル」が、1万5,000教室に選ばれた理由

インタースペースのグループ会社・ユナイトプロジェクトが運営する学習塾比較サイト「塾シル」が、有料契約教室数1万5,000教室を突破しました。

「量ではなく質で選ばれる集客」を軸に、学習塾と生徒のより良いマッチングを実現してきました。現在、国内約4万教室のうち約4割を占める規模にまで広がり、個別指導塾に限れば約9割に導入いただいています。比較サイトが乱立するなかで、なぜここまで支持を広げられたのか。その背景には、従来モデルへの逆張りと、業界の中に入り込みながら信頼を積み重ねてきた取り組みがあります。

学習塾業界が大きな転換点を迎えるいま、塾シルは次の成長フェーズに向けてどのような進化を描いているのか。ユナイトプロジェクト代表の古岡に聞きました。

 

株式会社ユナイトプロジェクト 
代表取締役社長 古岡 秀士

 

「一括資料請求」をやらない——逆張りで築いた高い入塾率

——有料契約教室数1万5,000突破をどう受け止めていますか。

素直に嬉しく思っています。国内の学習塾は約4万教室と言われていますが、そのうち半分近くに導入いただいたことになります。特に個別指導塾では約9割に使っていただいており、ここまで広がったのは現場の先生方に評価いただけた結果だと感じています。

——塾シルは他の比較サイトと何が違うのでしょうか。

最大の違いは、「一括資料請求」を採用しなかったことです。従来の比較サイトは複数の塾に一括で問い合わせが送られる仕組みが主流でしたが、実際には入塾につながらないケースが多く、現場の負担になっていました。問い合わせ自体は多くても、実際に入塾につながるのは一部に限られる。そうした対応を続けることで、現場の先生たちが疲弊してしまう構造的な課題があったと感じています。

塾シルは開設当初から、一つの塾だけに送客する「単資料請求モデル」を採用しています。さらに、体験授業の申し込みまでオンラインで完結できる仕組みも整えました。

送客数は多くありませんが、問い合わせにつながったユーザーは高い確率で入塾に至っており、「問い合わせの質が高い」という評価をいただいています。

また、情報を「ブランド単位」ではなく「教室単位」で掲載できる点も特徴です。料金や対象学年といった基本情報だけでなく、教室ごとの雰囲気や指導方針、教室長の人柄まで伝えられる設計にしています。不登校や発達特性、総合型選抜といったテーマごとに情報を整理することで、「どんな生徒に合うのか」が伝わるようにしています。
その結果、地域密着型や専門性の高い塾でも強みがきちんと届きやすくなり、継続率の高さにもつながっていると考えています。

——入塾率の高さが、導入の決め手になっているのでしょうか。

そうですね。問い合わせ対応は、授業準備と並行して行う必要があります。だからこそ、「成果につながる問い合わせ」であることが重要だと考えています。

実際に「他のサービスはやめても塾シルだけは続ける」と言っていただくことも多いです。掲載して終わりではなく、内容や導線を継続的に改善しながら成果の最大化を目指していることも、そうした評価につながっていると思っています。量より質をこだわり、ミスマッチを減らすことを意識してきた結果が、今の数字に繋がっています。

 

業界の中に入り込み、信頼を築いてきた9年

——ここまでの成長は、営業だけでは難しかったのではないでしょうか。

闇雲に営業していたら、まず届かなかったと思います。学習塾業界は「村社会」と言われます。新しい業者はそもそも話を聞いてもらえないことも多い。

私たちが意識してきたのは、まずその中に入ることでした。塾の先生方が集まる勉強会に積極的に参加し、教育制度の改正や入試動向といった情報を共有しながら、現場で聞いた声を、一つひとつサービスに反映してきました。他の業者が「一歩引く」なかで、私たちは「一歩踏み込む」ことを徹底した。その積み重ねが信頼につながっていきました。

——口コミで広がっていった実感はありますか。

はい。同じエリアの塾同士でもつながりが強く、「教育を通じて子どもに価値を届ける仲間」という意識があります。その中で少しずつ評価が広がっていったと感じています。

——大きな転機はありましたか。

2020年に親会社のインタースペースにジョインしたことです。それまでは2人でやっていたので、資本力や組織規模で競合に太刀打ちするのは難しかった。インタースペースという上場企業のグループに入ったことで体制が整い、データ活用やマーケティング基盤といったグループのアセットを活かしながら、より多くの教室に価値を届けられるようになりました。 それ以降、契約数の伸びは明確に加速しています。

解約率も非常に低く、塾の閉鎖を除けばサービス解約はほとんどありません。成果報酬型のモデルであることも、継続率の高さにつながっていると思います。

 

チラシからデジタルへ——塾選びは“比較して選ぶ”時代に

——塾の集客環境はどのように変化していますか。

一番大きいのは、保護者のウェブリテラシーが上がったことです。以前はチラシが主流でしたが、現在はウェブ上の情報がなければ比較検討の土台にすら上がれません。月謝や指導方針、教室の雰囲気——これを事前に開示することが前提になっています。

——保護者の「選び方」も変わっていますか。

大きく変わりました。以前は「合格実績」が最優先でしたが、今は「うちの子に合うかどうか」が重視されるようになっています。ミスマッチを避けたいという意識が、10年前と比べて格段に強くなっています。

また、高校生は自分で塾を選ぶケースも増えています。保護者だけでなく、生徒本人へのメッセージも欠かせない時代になっています。

——データから見える「伸びる塾」の特徴は。

自塾の独自性を具体的に発信している塾です。教室の雰囲気や日常の様子を継続的に伝えている塾は、問い合わせの質が高い傾向にあります。保護者が見ているのは「この塾に通う自分の子どもの姿が想像できるか」です。そのイメージを作れるかどうかが、選ばれるかどうかの分岐点になっています。

 

成長の裏で見えてきた課題——リード供給力をどう上げるか

——順調に成長する一方で、課題はありますか。

あります。契約教室数が加速度的に増える中で、次に重要になるのが「リードの供給量」です。

塾シルはこれまで、入塾率の高い送客にこだわってきました。その質は絶対に落としたくない。ただ、より多くの教室に機会を提供するためには、問い合わせの母数そのものを拡大していく必要があります。

現在はSEOやコンテンツ強化といった自社施策に加え、外部パートナーとの連携も含めて、リード獲得チャネルの拡張に取り組んでいます。今後の成長を左右する重要なテーマだと考えています。

 

比較サイトから、教育業界のインフラへ

——今後のサービス展開について教えてください。

塾シルを単なる比較サイトではなく、学習塾の集客・経営課題を総合的に解決するプラットフォームへと進化させていきます。

その第一弾として、今年1月に新サービス「LEAD Terasu」をリリースしました。資料請求があった際にSMSで自動通知することで問い合わせ対応を効率化し、入塾率の向上を支援するサービスです。従来、電話に出てもらえず機会損失になっていたケースを減らし、塾側の対応コストを下げながら成約率を上げる仕組みです。 リリースから2ヶ月で約20社に導入いただいており、反響は想定以上でした。今後はDX支援や代理店事業、LINEを活用したナーチャリング支援など、現場の課題に応じたサービスを拡充していく予定です。

——業界全体ではAI活用も進んでいます。

2026年はまさに教育AI元年だと思っています。民間の塾でも、学習進捗管理や質問対応へのAI活用は急速に広がっています。情報を整理して、わかりやすく届けるという塾シルの役割は、こうした変化の中でさらに重要になると考えています。

 

「質」にこだわり続ける——業界インフラとしての進化へ

——最後に、メッセージをお願いします。

1万5,000という数字は、一つの通過点に過ぎません。数字より質にこだわり続けることが、私たちの軸です。

自塾の強みをどう伝えればいいかわからない、発信しているのに生徒が集まらない——そうした課題を抱えている先生には、ぜひ頼っていただきたい。塾の魅力を言語化して、本当に合う生徒に届ける。それが良い出会いを生み、教育業界全体の底上げにつながると信じています。

 

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