英語の「現在分詞」使いこなせてる？動名詞との見分け方や「過去分詞」との違いも解説！

Shiho 都内外資系勤務 / ライター

10歳の時に通い始めた英会話教室の影響で英語に興味を持ち、以来20年以上にわたりずっと英語の勉強を続けている。

高校生の時に英語スピーチコンテストで優勝経験あり。語学の有名な某四年制大学の外国語学部英語学科を卒業。留学経験はないながらも、TOEIC L&Rテストでは独学で925点を取得。現在は都内外資系企業にて、日々英語を使いながら仕事をしている。

また、会社員の傍らWebライターとして、英語学習コンテンツの制作にも携わっている。

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英語の「分詞」には、「現在分詞」と「過去分詞」の2つがあります。
これらは名詞や文に情報を付け加えられるので便利な反面、英語学習の中でも理解がしにくい文法の上位に挙げられています。

今回は、英語の「分詞」の1つ「現在分詞」について、基本の語形や使い方を例文を使って詳しく解説します。
語形が似ている「動名詞」との見分け方や「過去分詞」についても簡単に説明しますので、参考にしてくださいね。

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英語の「分詞」って何？

英語の「分詞」は動詞の一種で、動詞の形を変化させて形容詞のように使えるようにした単語のことです。
形容詞と同じく、名詞に意味や情報を付け加え説明する役割があります。
「分詞」は英語で「participle（パーティスィプル、パーテシプル）」と綴ります。

英語の「分詞」の種類は、「現在分詞」と「過去分詞」の2つに分かれます。
どちらの分詞も名詞の前や後ろに置かれ、その名詞に意味や情報を付け加えることが可能です。

分詞が単独で使われる場合には名詞の前に、分詞に語句が伴っている場合は名詞の後ろに置かれます。

2つの分詞には「現在」「過去」と名前がついていますが、時間の流れにおける現在や過去とは関係なく使われるので注意しましょう。
現在進行形の文章だから「現在分詞」を、過去形の文章だから「過去分詞」を使うということではありません。

英語の「現在分詞」とは

それでは、分詞の1つ「現在分詞」の作り方と使い方を詳しく見ていきましょう。

現在分詞の基本形は「～ing」

現在分詞の基本形は、動詞に「～ing」を加えた形です。
例えば「stand（立つ）」なら「standing」、「run（走る）」なら「running」、「study（勉強する）」なら「studying」と変化します。

単語の最後が「n」や「m」で終わる場合は「n」「m」を繰り返してから「ing」に繋げることや、最後が「y」で終わる場合は「y」を削らずに「ing」を続けることに注意しましょう。

現在分詞は、今まさに進行中の動作や状態を情報として付け加える語です。
日本語では「〜している」「～する」「〜させる」と訳されます。

形容詞として使う現在分詞

現在分詞は、名詞が今まさにどんな行為をしているか、どんな状態・状況にあるかなど現在の情報を加えることができます。
名詞に説明を加えるという点で形容詞に似ているため、これを「形容詞的用法」と呼びます。

「形容詞的用法」の場合、現在分詞が単独で使われる時は「現在分詞＋名詞」、現在分詞に語句が伴っているなら「名詞＋現在分詞＋伴っている語句」の語順です。

情報を加える現在分詞の使い方を例文で確認してみましょう。

例文：Look at the baby.
意味：赤ちゃんを見てください。

例文：Look at the crying baby.
意味：泣いている赤ちゃんを見てください。

1つ目の例文で出てくる名詞（「the baby」）に、2つ目の例文で現在分詞を使って「泣いている」という現在の状況を付け加えています。
現在分詞は単独で使われているので、この例文の現在分詞の位置は名詞の前です。
※語句を伴わず現在分詞が単独で使われる時（前置修飾）であっても、名詞の後ろに現在分詞が来る場合もあります。

一方、以下の例文では名詞（「him」）に現在分詞を使って「あそこに立っている」という情報を付け加えています。
現在分詞が他の語句（「over there」）と一緒に使われているので、名詞より後ろに置かれていることに注意しましょう。

例文：Could you give this to him standing over there?
意味：あそこに立っている彼にこれを渡していただけますか？

副詞として使う現在分詞

現在分詞は、文全体に「〜する時」「〜しながら」などの意味を付け加える副詞のような役割をすることもあります。
2つの動作や物事、状況が同時進行している時によく使われる用法です。
これは「副詞的用法」、また「分詞構文」と呼ばれます。

例文：My sister is studying for an exam riding the train.
意味：妹は電車に乗りながら受験勉強をしています。

例文：My mother prepares dinner every day watching TV.
意味：母は毎日テレビを見ながら夕食の用意をします。

1つ目の例文では「riding the train（電車に乗りながら）」、2つ目の例文では「watching TV（テレビを見ながら）」という情報を文全体に付け加えています。

進行形を表す「be＋現在分詞」

現在進行形を表現する時にはよく「be＋～ing」という文型を使います。
実はこれは、「今まさに～している」という情報を加える現在分詞に「be動詞」を組み合わせて動詞の位置に置いたものです。
この使い方は「現在分詞の動詞的用法」と呼ばれることもあります。

進行形の文章で時制を変えたい場合には、現在分詞ではなく「be動詞」の部分を変化させます。
「be動詞」が現在形（am、are、is）であれば「現在進行形」、過去形（was、were）であれば「過去進行形」の文章です。

例文：She is playing with her cat.
意味：彼女は飼い猫と遊んでいます（現在進行形）。

例文：She was playing with her cat.
意味：彼女は飼い猫と遊んでいました（過去進行形）。

現在分詞と動名詞の見分け方

形容詞的用法の現在分詞と動名詞はどちらも「動詞＋～ing」という語形になるため、見分けが付きにくいと感じる人も少なくありません。
この2つの品詞はどのように見分けたら良いのでしょうか？

ここまで見てきたように、形容詞的用法の「現在分詞」は名詞に「今まさに～している」という情報を付け加える形容詞のような役割の品詞です。
そのため日本語での意味は「～している○○（名詞）」となります。

一方で「動名詞」は、動詞を名詞のように使うための品詞です。
日本語の意味は「～すること」になります。

以下の1つ目の例文では「listening」を現在分詞として使い、2つ目の例文では動名詞として使っています。

例文：I saw a woman listening to music in the park.
意味：公園で音楽を聴いている女性を見かけました。

例文：He likes listening to the radio.
意味：彼はラジオを聞くことが好きです。

現在分詞と動名詞の見分けに悩んだ時には、「動詞＋～ing」の単語が形容詞として使われているか、名詞として使われているかを確認しましょう。
また、「～している」と「～すること」のどちらの意味が当てはまるかを考えることでも判断できるでしょう。

英語の「過去分詞」とは

「現在分詞」について勉強したので、併せて「過去分詞」についても復習しておきましょう。
過去分詞は英語で「past participle」と綴るので、これを省略した「pp」や「p.p.」という形で記載されることもあります。

過去分詞の基本形は、動詞に「～ed」や「～d」を加えた形です。
他に「made」「done」「broken」「written」「known」「spoken」「found」「stolen」など、不規則に変化する動詞もあります。

受身形を作る過去分詞

過去分詞は、誰かの行為や何かの動作の影響を受ける側の目線で表現する受身形（受動態）を作ります。
日本語訳は「〜された」「～される」です。

名詞に情報を付け加える形容詞のように過去分詞を使うと、「～された○○（名詞）」という語句になります。

例文：This is the window broken by my brother.
意味：これが兄（弟）に割られた窓です。

また、「be＋過去分詞」の形で動詞の位置に置いて使うと、文章全体を受身形（受動態）にできます。

例文：This manufacturer is known to many people.
意味：このメーカーは多くの人に知られています。

「be動詞」の時制を変えれば、未来や過去の出来事を表現することも可能です。

完了形を作る過去分詞

過去分詞は、すでに終わったことを表現する完了の文章を作ることもできます。
特に「have＋過去分詞」の形の現在完了形はよく使われます。

現在完了形とは、過去に始まったことが現在に至るまで続いていたことを表現する文章です。

例文：I have finished my homework.
意味：私は宿題を終えました。

まとめ

今回は、英語の「現在分詞」について基本形や詳しい使い方、さらに「動名詞」との見分け方を解説しました。
「現在分詞」と「過去分詞」は名詞や文に情報を付け加えられる便利な文法なので、ぜひ何度も復習して使いこなせるようになってくださいね。